ゴブランスカートへの愛。
「ゴブランスカート」との出逢い
媛がゴブランスカートというアイテムを初めて知ったのは、忘れもしないロイスクレヨン銀座メルサ店さんの店頭においてでした。
もう15年以上も前の話です。
今回はその出逢いから時を重ねて、ようやく媛がココロから愛せるゴブランスカートに巡り会えたお話をお送りします。
ロイスクレヨンさんのゴブランスカート
初めて手に取ったゴブランスカートはカーテンのような分厚い生地でできていて、それはそれは豪華なものでした。
ミモレ丈の上品さと、ベージュ、ブラウン、赤などさまざまな色を使っていながら派手ではなくひたすら美しいそのつづれ織りは、媛のココロをまっすぐにとらえました。
「きれいでしょう。ゴブランスカートっていうんですよ。」
店員さんにそう声をかけられて、思いっきりうなずいたのを覚えています。
「試着してみますか?」
そう言われてはいと答え、そのままこのゴブランスカートを手に入れることができれば、どれだけ幸せな気持ちになれたことでしょう。
けれども、チラリとスカートの裾から見えた値札に書いてあった価格は、当時の媛の収入ではどうしても手に入れることのできない金額が入っていたのです。
後ろ髪を引かれる想いで、媛はお店を後にしました。
ロイスクレヨン銀座メルサ店さんは媛の当時勤めていた会社の近くにあったので、媛は通勤のたびしばらくは、そっとショーウィンドーから見えるトルソーに着せられたゴブランスカートを眺める日々を送ることになります。
しかしそんな日は長くは続かず、ある日ゴブランスカートは店頭からなくなりました。
「やっぱりな」
街はそろそろセールで賑わいを見せていたのですが、ロイスクレヨンさんはセールをしないブランドだというのもこの時初めて知りました。
いつかはあのゴブランスカートをはける日が来るだろうか。
媛は溜息をひとつついて、その時はゴブランスカートをあきらめるしかなかったのです。
ゴブランスカート流行る
それから何年かたって、ゴブランスカートが流行り始めました。
CANCAM系のブランドからギャルブランド、原宿系のブランドのどこをのぞいても店内に1種類や2種類くらいはゴブランスカートがあり、価格も媛の手の届く範囲のものがほとんどでした。
媛は喜び勇んでラフォーレ原宿に向かい、今まで着たことのないブランドでゴブランスカートに合わせたコーデを一式揃えました。
ゴブランスカートは膝上のタイトスカートで、透ける素材のベージュのシャツに赤いニットのカーディガンを合わせ、赤のベレー帽をかぶって黒のラバーソウルで引き締めました。
ところが、あれだけ望んで買ったはずのゴブランスカートを使って創ったコーデなのに、媛は時が過ぎ行くにつれて、少しずつこのコーデに袖を通さなくなっていったのです。
元々タイトスカートは媛にあまり似合わないというのが第一にあるというのは薄々感づいてはいたのですが、初めて手に入れたゴブランスカートでどうしてこのようなことになったのかなかなかわかりませんでした。
しかし2019年3月に仕事をやめてみて、一番最初のブログにも書いたように媛のファッションには転機が訪れていたと知ったのです。
ズバり言うと、媛はもっと大人っぽく、品質の良い素材の洋服に惹かれるように気持ちが変わったので、原宿系全開の比較的子供っぽいコーデからは少しずつ遠のいてきていたと言えるでしょう。
媛はこの時から再び、「ゴブランスカート」でネットを検索するようになったのです。
検索、また検索の末にたどりついたものは
ゴブランスカートで検索をかけると、あの懐かしいロイスクレヨンさんのゴブランスカートがたくさん中古でオークションに出品されているのがいやでも目に入ります。
手ごろで状態も良さそうな上、価格も中古なので媛の手の届く範囲内におさまっているにもかかわらず、なぜか媛はオークションに入札する気にはなれませんでした。
また「あれほど欲しかったゴブランスカートなのになぜだろう・・・と自問自答する日々が続いたのです。
そんな矢先、2019年の秋・冬物のセールが開始されました。
今年はちょっと目先を変えて、早めにセールに参加してみよう!と媛は張り切って池袋ルミネへと向かいました。
そこで媛はとんでもないゴブランスカートと出逢ったのです。
これです。
何と緑色のゴブランスカートで形は媛に似合う台形、しかもロングスカート全盛の昨今には珍しい膝上丈となれば触手が動かないわけがありません。
見つけたお店はアンドクチュールさんでした。
早速試着をさせていただき、媛にはとても良く似合うのがわかったものの、サイズがひとつ大きいのが気になってしまいます。
結局その時は古着風のワンピースだけを買って、ゴブランスカートは後でアンドクチュールさんの別店舗に探しに行こう!と決意したのです。
後日媛はアンドクチュール大宮店さんに足を運びました。
すると媛のサイズのゴブランスカートはお店の在庫にはあるものの、B品なのでお客様には販売できない品物であることを知らされます。
店員さんが媛のしょげた顔を見てかわいそうに思ったのか、各店舗の最新の在庫を調べてくださいました。
すると、アンドクチュール有楽町店さんに在庫が見つかったというのです。
しかし最後の1点なので、今から有楽町店さんに足を運べば何とか手に入るかもしれない、という状況なのも併せて告げられます。
媛は有楽町店さんに行くことを決意しました。
電車の中でもはやるココロを抑えながらアンドクチュール有楽町店さんに走って辿り着くと、店頭でついに媛の望んだゴブランスカートがあるのを見つけます。
感動のあまり騒ぎながら試着すると、ゴブランスカートは媛に誂えたようにぴったりです。
ようやく媛が本当に大切に着ることのできるゴブランスカートに巡り会えた瞬間でした。
ゴブランスカートとのその後
媛は前に創った原宿系のゴブランスカートのコーデに感謝しながら断捨離し、すっきりとした気持ちで新しいゴブランスカートを家に迎えました。
1/29のプチプラコーデのブログに登場したROYAL PARTYさんのアシンメトリーニットに合わせて、こんなコーデを楽しんでいます。
靴は2/8のブログに登場した黒の厚底ブーツをはいて引き締め、縦長に見えるよう工夫もしています。
本当に好きな洋服というのは、身に着けるだけでここまで幸せな気持ちになれるものだとこのゴブランスカートは媛に教えてくれました。
これからも自分がココロから大切にできる洋服だけでクローゼットを彩っていこうと思います。
別れと出逢いに彩りを!春スーツの出番です。
卒業、入学、就職と、3月~4月はスーツを着る機会が増えます
3月~4月は40代女性にとっては子供の卒業、入学などの行事や、就職される方もいらして生活に変化が起こる季節と言えるでしょう。
大切な想い出を抱えながら新天地へ旅立つ時期に彩りを添えるのがスーツファッションです。
40代女性が着映えするスーツをご紹介します。
入学式・卒業式には華やかさを「ひとさじ。」
入学式や卒業式は子供たちが主役なので、ついつい自分はシンプル&ベーシックなスーツを・・・と考えてしまいがちな方も多いのではないでしょうか。
このスーツを見てみてください。
くすみピンクで着物の袷のようなデザインの素敵なノーカラージャケットにクルーネックの黒のインナー、黒の7分パンツを合わせてポインテッドトウが美しいパンプスに小さめのハンドバックを効かせたスーツスタイルです。
コーデ全体を見渡してみると、カラーは黒がほとんどの面積を占めているのに、重たくならず逆に華やかささえ感じさせます。
どうしてこのような印象になるのか考えてみると、理由は2つあります。
1つめはくすみピンクのノーカラージャケットを黒い色が引き立てて、印象を際立たせているからです。
見ていただいてわかる通り黒とくすみピンクの相性は良く、視線が上に来るようジャケットで色を差したことでより明るい印象をこのコーデにもたらしたと言えます。
2つめは胸元の拡大写真を見るとわかります。
くすみピンクのバラをモチーフにしたコサージュと、パールを植物の実のように見立てて枝でつないだようなデザインのネックレスがふんわりと春の季節感を醸し出しているからです。
このコーデにアイボリーや白のジャケットを取り入れてモノトーンコーデにまとめてしまうのは簡単なのですが、敢えてそのようにしなかったところがとてもおしゃれだと感じます。
そして、大切なのは控えめながらも華やかさを「ひとさじ」加える加減であり、このことがこれから新天地へ巣立っていく子供たちを祝福する気持ちを表現することにもつながっていくのではないかと思いました。
40代女性らしい、奥ゆかしいココロ模様をスーツファッションで表現してみてはいかがでしょうか。
パステルカラーで明るく元気に!かわいがられる後輩を目指しましょう
どなたでも新しい職場で働き始めるというのは緊張しますし、さまざまな不安を抱えるものだと思います。
しかしその感情ばかりに囚われてしまうのでは、せっかく自分で切り開いた新しい道をうまく進んでいくのは難しいのではないでしょうか。
自分のココロを元気にしながら、後輩としてかわいがられるスーツファッションをご紹介します。
このスーツを見てみてください。
ごく薄い控えめなミントカラーの7分パンツスーツにクルーネックのベーシックなニットをインナーとして合わせ、ベージュのエナメルローファーとA4サイズの書類が入るバッグを合わせたコーデです。
ミントカラーは春から流行る色で、それをいち早く取り入れることで40代女性の若々しさを表現できます。
しかし、このスーツにパンプスではなく飾りのないエナメルローファーや、A4サイズの書類が入るバックを合わせたところに仕事に取り組む意識や、後輩としての素直さを見て取れるのです。
流行りのカラーで自分のココロを元気にしながら、先輩たちに喜んで仕事を教えてもらえるような、そんな印象の良い「後輩ファッション」を目指してみませんか。
一味違う上級コーデを!スーツファッションでも個性的に。
40代女性で今までお仕事を長く続けてきた方ならば、この春に転勤や昇格をするという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのような方が品格を感じさせることができるような、上級者向けスーツをご紹介します。
このスーツを見てみてください。
グレーの一見普通に見えるパンツスーツですが、ジャケットの前を開けてみると、ボトムスが何とサロペットなのです。
インナーはクルーネックの白いニットでベーシックなアイテムですが、シルバーのパンプスを合わせたあたりも秀逸と言えるでしょう。
シルバーやゴールドなど、光る色のアイテムは40代女性が派手過ぎるのではないかと敬遠しがちですが、これほど手に取って見た印象と身に着けて見た印象が違うアイテムはありません。
ラメニットなども同様で、試着してみて本当に派手に感じるならば仕方のないことですが、見た目だけで判断しないようにした方が望ましいと言えるのです。
話をスーツに戻すとパッと見はかっちりとした印象のスーツなのに、中身は軽やか!というところがこのコーデの良さだと思います。
まさに40代女性の品格を表現しながら遊びゴコロもプラスする、そんなゆとりを感じさせるスーツなのではないでしょうか。
スーツファッションこそ「表現したい想い」を大切に
「スーツファッションはベーシックな形や色でまとめなければならないもの」と感じていた方、今回のスーツを見て、どのようにお感じになられたでしょうか。
以前は確かにスーツファッションたるものどこか無個性で、ファッションとしての面白みもあまりなかったように思います。
しかし現在では少しずつですが、40代女性の細やかな心情や奥深さを表現するのにふさわしい、彩り豊かなスーツも増えてきている、ということなのです。
春になり、心機一転して新しい環境になじむのに、ぜひこのようなスーツの持つ力を取り入れてみませんか。
柄物を取り入れる春。
ワードローブに柄物は含まれていますか?
40代女性にファッションについてのアンケートを取ると、「柄物を買うのは抵抗がある」という回答が一定数含まれるのだそうです。
前回のブログで思い込みを断捨離できた方が、春に向けて楽しく柄物を取り入れられる方法をご紹介します。
基本のペイズリー柄を品よく取り入れましょう
ペイズリー柄は、柄物の中でもあまり大きな流行りすたりがなく、現在ではほぼ定番化した柄物と言えるかもしれません。
このブログを読んでいらっしゃる40代女性の中にも、ペイズリー柄であれば一度や二度は袖を通した経験がある方がいらっしゃるのではないでしょうか。
このコーデを見てみてください。
春らしいネイビーのカラー中心のペイズリー柄のワンピースに、どこかゆるふわな印象のアイボリーのコートを合わせ、ポインテッドトウの黒いショートブーツで引き締めたコーデです。
靴以外は甘めのアイテムなのにこのコーデが甘すぎる印象にならないのはなぜか考えてみましょう。
1つめの理由はまずショートブーツの形がポインテッドトウで、色も黒とかなりハードめの辛口デザインだからです。
足元を暗めの色合いにするとコーデ全体に重さを加えることができるので、このような印象になると言えます。
2つめの理由はペイズリー柄のワンピースのカラーがネイビーであること、またコートからチラ見せするという着こなしをしているからです。
ワンピースは柄物で面積が大きいのでカラーまで甘めにするとくどくなりますが、このワンピースはネイビーで春らしさ、若々しさを失わずに甘さを引き算することに成功しています。
またアイボリーのコートからワンピースをチラ見せすることで、柄物の持つ大きすぎるインパクトもまた軽減しているのです。
このようにワンピースなど面積の大きな柄物も、色物で覆い、またカラーを控えめにすれば上品かつ季節感のあるものに変わるのがおわかりいただけたでしょうか。
春に向けて、ペイズリー柄を品よく着こなしてみませんか。
スカーフ柄は辛め好きさんにおすすめ
次はファッションなら辛めが好き!という40代女性にスカーフ柄を上手に取り入れたコーデをご紹介します。
次のコーデを見てみてください。
アイボリーのシャツに大胆なスカーフ柄のトップスをレイヤードし、流行りのグレージュカラーのパンツにインしたコーデです。
スカーフ柄だけに目をやると、かなりインパクトの強いデザインですが決してコーデ全体を見渡すと派手な印象ではありません。
このような印象になるのはなぜなのでしょうか。
1つめの理由はメンズライクなシャツにスカート柄のトップスを合わせているからです。
このシャツは襟や袖の形がベーシックでメンズライク、またカラーもアイボリーでなかなりシンプルなデザインと言えます。
トップスと面積はほぼ一緒なのに、このシャツが背景のような役割を果たしているのでスカート柄のトップスを派手に見せないと言えるでしょう。
2つ目の理由はグレージュカラーのセンタープレスパンツをボトムスとして持ってきているからです。
このパンツもシャツと同じくメンズライクなデザインの上、グレージュでカラーもかなり抑えられているのでスカーフの強い印象を和らげる役割を果たしています。
このようにスカーフ柄を取り入れれば辛め好きさんにはぴったりの、しかも女性らしさも伝わる春らしいコーデとなりうるのではないでしょうか。
遊び心満載のスカーフ柄コーデをぜひ楽しんでみてください。
上級者編!柄物を「効かせる」という感覚を持ちましょう
今まで2つの柄物コーデをご紹介しましたが、次はよりおしゃれに柄物を取り入れるために発想を変えてみましょう。
次のコーデを見てみてください。
ペイズリー柄にレースをかぶせた柄物を、レイヤードしてシャツとパンツの間にほんの少し「効かせた」コーデです。
ペイズリー柄にさらにレースをレイヤードするという、一見印象ががちゃがちゃになりそうなアイテムをファッションのスパイスとして上手に取り入れていると思いませんか?
このコーデがおしゃれに見える理由は、ここまで読み進めてくださった皆さんならもうおわかりでしょう。
1つめはまず柄物の面積を計算してコーデの中でもかなり小さめにしてあることです。
ペイズリー柄にレースをかぶせているのですから、この服が人目を引かないわけがありません。
しかし面積さえ小さくすれば、その派手さはここまで抑えられるということを意味しています。
2つめは各アイテムのデザイン性は高いものの、色味をかなり抑えめにしてあるということです。
柄物の部分以外は白に薄めの黄色、引き締め色に黒と印象の強い色は黒しかつかっていないのがポイントと言えるでしょう。
このようにまるで小物のようにレイヤードで柄を効かせることができれば、コーデはもっともっとおしゃれになりますし、何より40代女性らしい上級者のテクニックで柄物を取り入れていると言えるのではないでしょうか。
柄物は色と面積を意識して楽しむアイテムです
40代女性が柄物を取り入れる時、「色」と「面積」を意識するとよりファッションが楽しくなるようなコーデを創り出すことができます。
春に向けて断捨離した空間に何を取り入れていくかを考えるとき、ほんの少しでいいのでこのような「新しいもの」を取り入れて遊びゴコロを表現してみませんか。
オーバーオールと迎える春。
「オーバーオールが似合わない」と悩んでいませんか?
オーバーオールは好きですか?
ボーイッシュなのに甘めに仕上がる不思議なボトムスです。
40代女性のファッションの悩みにカジュアルな服が若い時ほど似合わなくなったというのがありますが、オーバーオールも含まれるようです。
そんな方ほど春に着たい大人なオーバーオールをご紹介します。
はおりものの工夫。
オーバーオールが子供っぽく見える理由の1つとして、カジュアル過ぎるアイテムばかりでコーデをまとめてしまいがちというのがあります。
このコーデを見てみてください。
明るめベージュのメンズライクなオーバーオールに去年から人気のアシンメトリーニットをトップスとして合わせ、紺のベーシックな形のスプリングコートをはおり、白のバレエシューズを合わせています。
オーバーオールというとついついフーディやカーディガンを安易にはおりがちになるのですが、ここに紺のスプリングコートを合わせたことで甘さが引き算されているのです。
このコーディネートは思いつきそうでなかなか思いつくことはできない秀逸な引き算コーデだと思います。
もちろんミントカラーのアシンメトリーニットを合わせることで春の流行りを意識したり、白のバレエシューズを合わせることで程よいきちんと感を演出したりしたこともこのコーデの素晴らしい点ではあるのです。
しかし、何よりも紺のスプリングコートをはおったことが40代女性のファッションに必要な品の良さを感じさせ、ほどよく季節感がありながらもカジュアルすぎない絶妙なバランス感覚を演出しているのではないでしょうか。
このようなコーデこそ、40代女性の持つ強さ、たくましさを遺憾なく表現しながらも、どこかゆとりのある遊びゴゴロまでもファッションに取り入れていると言えると思います。
はおりものに工夫をこらして、オーバーオールで春の楽しいカジュアルコーデを創ってみませんか?
メンズライク、なのにかわいい。
次は甘めコーデが好きな方におすすめのオーバーオールをご紹介します。
このコーデを見てみてください。
少しオーバーサイズなこと以外は先ほどのオーバーオールとよく似たベージュのオーバーオールですが、今度はブルーのフーディに黒のスニーカー、小さめの肩掛けバックを合わせています。
アイテム1つ1つを良く眺めてみましょう。
①オーバーサイズでポケットが大きく、どこかメンズライクなデザインのオーバーオール→辛めデザイン
②胸元のひもをスニーカーの紐のように結ぶのが印象的なブルーのフーディ→スニーカーはどちらかといえば男性向けの靴なので辛めデザイン
③黒のスニーカー→色がメンズライクなため辛めデザイン
④小さめの肩掛けバック→サイズ感から甘めデザイン
このように分析すると圧倒的に辛めのデザインが多いのに、トータルで見るとなぜかかわいらしく甘めに見えるという不思議なコーデなのです。
理由を考えると、フーディが春から流行る青を使用していること、黒いスニーカーでも靴先に丸みがあるので甘めに見えること、オーバーオールの大きめのポケットに女性の小さな手を入れているのを想像するとなんとなくかわいらしく感じること、などさまざまに出てくると思います。
しかしこれは1つ1つのアイテムについてちゃんと分析するからわかることで、このようなことはあまり考えずに「甘めのオーバーオールもたまにはかわいいな、よし!」と試着してみるくらいの勢いが40代女性にはあっても良いのではないでしょうか。
メンズライクなのに不思議にかわいく感じるオーバーオールコーデ、思い切って一度は試してみませんか。
着こなし・コーデ全てが技あり!迫力のワントーンコーデ
最後に、今回のブログを書くにあたってさまざまなオーバーオールを取材してきましたが、一番驚き、しかも上級者向けと感じたコーデをご紹介します。
ごらんください。
おととしあたりからワントーンコーデが流行り、媛もニットやロングスカート、コートなどを駆使して楽しんでいましたが、何とこれはオーバーオールを使ってワントーンコーデを創っているのです。
ベージュのデザイントップスに白のオーバーオール(これだけで迫力ものだと思います)を合わせ、同じデニム素材のノーカラージャケットをはおってデニムバッグ、スニーカーと小物も白ですっきりとまとめています。
普通これだけ同じ素材をコーデの中に取り入れるとうるさく見えますが、このコーデはデニム素材のものは全てカラーを白で統一しているため、すっきりと見えるのです。
トップスだけをベージュにして抜け感を作ったのも粋な計らいですし、大人の余裕をひしひしと感じさせます。
そしてオーバーオールの肩紐を片方だけ外した着こなしが、より抜け感を作ったトップスの印象を際立たせているのはもう、素晴らしいテクニックの一言に尽きます。
何とおしゃれで、春らしい明るさに満ちたワントーンコーデでしょう。
ワントーンコーデをオーバーオールで創ろうと思いついたそのセンスにも、着こなしの工夫にも脱帽です。
40代女性ならば、このようなセンスあふれるオーバーオールのコーデに挑戦してみるのも素敵なことではないでしょうか。
オーバーオールは春らしく、楽しいアイテムです
オーバーオールを使ったさまざまなコーデをご紹介してきましたが、春に向けての新しいヒントは見つかったでしょうか?
40代女性として新しくカジュアルファッションを楽しむためにも、ぜひオーバーオールに目を向けてみてください。
思い込みの断捨離。
シンプル&ベーシックにとらわれ過ぎてはいませんか?
40代女性が持つファッションのお悩みとして、「断捨離したら、シンプル&ベーシックな洋服ばかりになった」というのをよく目にしませんか?
春に向けて断捨離をした40代女性が新しくクローゼットに加えるのにふさわしく、定番から上手に外したアイテムをご紹介します。
定番から「少し」外してみる
断捨離をし、春も近づいてきたとはいえ今までシンプル&ベーシックな洋服に囲まれていた40代女性にとってはファッションを定番から外すというのはなかなか勇気が必要なことでしょう。
このコーデを見てみてください。
最初の印象は「どこが定番から外れているのかわからない」といったところでしょうが、スカートの裾に注目してみるとどうでしょうか。
もうわかった!という方もいらっしゃると思います。
そうです。
この服はワンピースのように見えますがセットアップなのです。
セットアップ自体は冬からずっと流行っているので、シンプル&ベーシック中心の洋服を着ていらっしゃる40代女性でも敷居が低く、このさりげない形と色味を抑えているところも魅力的に映るのではないでしょうか。
このセットアップのセンスの良さをもう少し分析してみましょう。
次の画像をごらんください。
近づいてみるとわかるのですが、このセットアップは黒、ブラウン、白と3色の糸を使用して、品のあるグレージュのような複雑な色味を表現しているのです。
グレージュ1色の糸だけでは、とてもこのような風合いにはなりえません。
このようにシンプル&ベーシックから「大きく」外すのではなく、このように流行りも考慮しながら「少し」外すことが、40代女性がシンプル&ベーシックにとらわれ過ぎずにファッションを楽しめる第一歩となるのではないでしょうか。
ぜひ春に向けてシンプル&ベーシックから抜け出す「第一歩」を踏み出してみてください。
目を引くデザインでも、色味を抑えれば上品です
次はデザイン性の高いファッションに40代の女性が挑戦したい時のコツをお伝えします。
このコーデを見てみてください。
裾は流行りのアシンメトリーデザイン、またブラウンのベルトマークがウエストと袖にも入ったかなり大胆な形のシャツワンピースです。
しかし、全体を見渡すと品よくまとまって見えるのはなぜでしょうか。
理由の1つめは、黒い靴を合わせてトーンを落としているからです。
もしこのコーデに白やブラウンなどの明るめの靴を合わせると落ち着きより若さが強調されますが、ベーシックな黒のエナメルローファーの存在感が効いて大人っぽさが加わったと言えるでしょう。
理由の2つめは、シャツワンピースの色がベージュのためです。
ベージュは明るい印象の定番色ですが、決して派手すぎず上品な印象を与える色なので、ウエストと袖をベルトマークしているブラウンと合わせてワントーンコーデのような趣をこのコーデに与えることに成功したと言えます。
40代女性が流行りを大胆に取り入れて個性的なファッションに挑戦する場合は、このように小物づかいと色に工夫を凝らすとセンスの良さが際立つのがおわかりいただけたでしょうか。
春らしい明るさとともに、ぜひ目をひくデザインのファッションをひとつ、あなたのワードローブに加えてみてください。
大胆さは秘密のスパイス
次のコーデを見てみてください。
どこかで見覚えがある・・・と感じた方、いいカンをしています。
このコーデは前にご紹介したダメージジーンズを使ったコーデからアウターを脱がせた状態です。
前から見ると白のベーシックなクルーネックのニットに見えましたが、アウターの中ではこんな今年らしいバックコンシャスなデザインが隠れていたのです。
かなり背中が出るのでインナーに気を遣う必要はあるものの、このような奥ゆかしいおしゃれもまた40代の女性には似つかわしいと言えるのではないでしょうか。
もちろんまだ寒い折にはこのニットの下にさらにレースの薄い長袖ハイネックトップスなどを合わせても素敵だと思います。
しかしこのような大胆さをコーデの中に隠し持つ方が、40代の女性の持つ強さ・たくましさをストレートにファッションで表現できるので媛は好きです。
シンプル&ベーシックに見せかけて秘密のスパイスをコーデにふりかけることのできる大人の余裕をあなたも持ち合わせてみませんか。
断捨離した方が良いのは「シンプル&ベーシックにとらわれること」
ここまで読み進めてくださった皆さんはもうお気づきでしょうが、洋服の断捨離が終わった後に40代女性が本当に断捨離する必要があるのが「シンプル&ベーシックにとらわれたココロ」だと媛は思うのです。
洋服の断捨離をせっかくココロが弾む春に向けてしてみたのに、何か重たいものにとらわれていたのでは、ファッションを本当の意味で楽しむことはできません。
40代女性に似合う洋服が本当はたくさんあるのに、それを経験から「着てはいけない」「似合わない」と判断しているのはその人のココロだからです。
40代からのファッションをココロから楽しむためにも、「とらわれたココロ」はそっとどこかに置いて行きませんか。